製作 1/12 Mclaren MP4/7 MFH #1

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FW-14Bと悩みましたがキット、資料をご好意で提供して頂いたのもあって、新作はモデルファクトリーヒロMP4/7に決めました。

ウィリアムズの影に隠れてか人気も今ひとつのようで、私自身も大して好きでもないし思い入れも無いマシンだったのですが、完成させてみるとMP4/6をさらに洗練させたデザインでなかなかカッコイイのです。

さらに最後のV12ホンダエンジンという事もあり、メモリアル的なマシンとしても作りがいが有ると思います。

私の場合、絶対にそのまま使えない部品を抜き出して採寸してデータ化します。
フルディテールの1/12の場合、ブレーキ周りはどのキットでも確実に作り直す事になるかと思います。
基本的に丸物の単純な部品は旋盤で、薄物は金属板をCNCかレーザーで作り変えます。

今回はエキパイも形状がいい加減なのと、12気筒をフィッティングさせるのが面倒なのでデータ化しました。

データ化しました。
機械系の部品ならCADを弄ったことが無い人でも数週間練習すればそこそこ立体化出来ると思います。
当然ですが、ただ単に3D化するので無く、資料を参考にして実車に近い形状に近づけています。

3Dプリントしました。
今回はMOLEGRIDのレジンを使用しました。
冬場で気温が低かったせいかプラットフォームからの脱落が多発し余計な時間を浪費しました。
最終的にプリンター自体を理化学実験用の恒温槽にぶち込んで30度で暖気しました(普通の人はそんな物持って居ないと思うけど)
結果的に相当に改善されたのでレジンの温度管理はかなり重要だという知見を得られました。

元のパーツとの比較が無いので違いが分からないとは思いますが、一番手前のエキパイが若干上方に向けて湾曲している具合を再現したかったのです。
これでかなり実車に近づけられたと思います。

今回は採寸が上手く出来たので、一発で干渉も無く合わせられました。
ほぼ一体で型を介さないので、精度もバッチリです。
また、データからダイレクトに造形されているので、メタルパーツと比較して並び方も美しくなっているかと思います。

リアディフューザーはバリエーション展開の都合上、後端が別パーツになっていて合わせ目消しが必要です。
下面のフィンはスムージングの際に邪魔なので切り飛ばして金属板に変更するつもりです。

シートはキットのままでも良いのですが、消化器タンクを適正な大きさに変えると干渉するので作り直しました。
けっこうCADは触ってきているつもりでボディもモデリング出来るくらいの力はあるのですが、シートのモデリングは未だに苦手意識があります。
今回も納得行くまで数回白紙に戻しました。

今回はシート下も再現したいので足りないスイッチ部分のデティールを追加しました。
床面は真鍮板かプラバンで新規製作する必要がありますね。

ボルテックスジェネレーターはキットの部品が厚ぼったいのと、U時部分が別パーツでの再現で合わせ目消しが面倒なので3Dプリントで置き換えました。

3Dプリントすればどんな部品でも一発でいい具合に造形出来るかと言うとそんな事は無く、特に平面の部品はサポート面が波打って処理大変です。(PCさえあれば誰でも部品を作れるようになったのは間違いないですね)

私の場合、モデリングの時点で0コンマ数ミリ削り代を余分に作っておき、旋盤かフライス盤で追加工しています。

キットのタイヤは角ばっていて実感に欠けるのでタミヤのタイヤをレジンで複製しました。
両面型を取って注型するのは面倒なので片面ずつ複製して貼り合わせました。

なぜこんな面倒なことしてるかと言うとタミヤのタイヤがもう売っていないから。
ヤフオクだとプレミアム付いて数倍の値段します。
タミヤさん、タイヤだけなら版権も無いでしょうし売ってくれませんか?

当然内径は合わないので旋盤で現物に合わせて切削。
タイヤがゴムである必要は無いと思いますが、収縮等でホイールとの嵌め合いが難しいからゴムで作る事が多いのかなと思います。

1度原型を旋盤で回して真円に成形したはずですが、やはりゴム型を介すると形が崩れますね。
どう頑張ってもセンターは出ないですが、なんとか違和感なくフィットできました。

作り直したシートは一発でスイッチボックスを避けつつコクピットに収まってくれました。
数年前と較べて採寸の技術が確実に向上しているのを実感します。

キットの提供者からサイドのパネルの厚みが気になると指摘を受けました。
塗装で誤魔化すつもりでしたが、少しでも実車に近づけるべく追加工することにしました。

サイドのパネル自体をモノコックとし、全体を太くすることにしました。
これを行うとカウルが絶対に閉まらなくなるし、カウル自体も太くしたりサイドのパネルも新調する必要があったりで手間が爆発的に増えます。
それでも最強の一台を作りたいから進みます。

カウル側のエッジは0.5mmアルミ板で作り換えました。

パテを盛ってスムージング。
この時点でカウルが全く閉まらなくなってしまい、やらかした感があります。
上手く解決できるやら…

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